経営助言実例2

儲からない理由がわかった!!

S社長(45歳)が先代から25年にも長く付き合っていた税理士を替えたのは、昨年のことである。S社長の会社はデザイン関係だが、この不況の中、大変業績が厳しくなっていた。広告関係の予算はどこの会社も削る方向性だからだ。そのため、S社長は、低価格路線で、とにかく受注拡大を図るべく、懸命の努力をしている最中であった。

前税理士には、税務関係では何も不満はなかった。年に3度ほどしか担当者はこなかったが、決算・申告上は特段の問題もなかった。

S社長が、税理士を替えるきっかけとなったのは、ある会合でY税理士と会話した一言だった。
「Y先生。うちは価格競争で大変厳しいのですが、改善する方法なんてあるんでしょうか」
Y税理士いわく、「どこも価格競争は大変ですが、まさか合わない仕事には手を出してないでしょうね?」
なぜか、その一言に「ハッ!」とした社長は、思わず「一度相談にのっていただけませんか」と投げかけることになったのである。

Y税理士は、相談にのるうちに、S社長の会社が全く原価管理していないことを聞き出し、簡単にできる手法をS社長に伝えた。
「S社長。まず『箱』と『カード』を用意しましょう。『箱』は一つ一つの仕事ごとに用意します。100円ショップに売っているもので十分だから。『箱』には受注した金額をまず書いてください。『カード』には、社長も含めて社員がその仕事にかかった時間を書いて、その『箱』に入れるのです。1時間あたりの人件費をきちんと出しておいて下さい。20万の給料の人なら、20万÷勤務日数25日÷8時間で1時間あたりの人件費は出ます。7~8割稼動ぐらいで見ておいた方が良いでしょう。会議や打合せの時間などもあるでしょうから。仕事が完了したら、必ず一覧表にして『受注額』『原価』『利益』を出しておいて下さい」

S社長がこれにとりかかったところ、なんと7割の仕事が採算割れであることが判明したのである。その仕事の特徴は「名刺」等の細かい仕事であったのである。S社長は、Y税理士にそのことを報告し、一緒に今後のことを検討してもらった。

そして、主に3つの方針を立てることになる。①名刺などは、不採算だから、全て外注する。②その結果、人員余剰が出るから営業に時間をシフトする。③高単価で流行性のあるホームページの受注に注力する(これは、作成だけでなく、毎月のメンテナンス料も発生するので、収益が安定化する)

S社長は、この経験で、単に決算・申告をお願いするだけでなく、様々な経営の相談にのってもらうため、Y税理士に顧問をお願いすることになる。現在、S社長は、毎月、業績をもとに、Y税理士と会議を行っている。

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